数式モードにおける数式記号と数式文字の入力と編集は,先に紹介した文字の入力及び編集方法 と基本的に同じです.
5.2.1 数式記号と数式文字の入力
数式記号と数式文字の入力には多くのオプションが用意されています. マウスの場合は,記号パ ネルや記号キャッシュツールバーから直接,数式記号や数式文字を入力します. 頻繁に利用する記 号は記号キャッシュツールバーに追加します. 記号キャッシュツールバーの利用方法は28ページ を参照してください. キーボードからはギリシャ文字や多くの数式記号をキー操作によって入力で きます. キー操作の詳細は付録B “キーボードショートカット”を参照してください. TEXを良く ご存知の方は,対応するTEX コマンドを使って直接,記号を入力できます. 文字モードで入力し た文字を数式モードに変換することも可能です. プライム記号の入力には注意してください.
92 第5章 数式の入力
◮数式記号と数式文字をツールバーから入力する
• 記号キャッシュツールバーで目的の数式記号や数式文字をクリックします.
または
• 記号パネルツールバーから目的のパネルをクリックし,目的の数式記号や数式文字を選び ます.
◮キーボードから数式記号を入力する
• ctrl+sとし,記号に対応するキーを入力します.
付録B “キーボードショートカット”では数式記号に割り当てられたキーを掲載していま す. 例えば,P
を入力する場合は,ctrl+sとし,さらにsを入力します.
◮ギリシャ文字を入力する
• 記号パネルツールバーの または をクリックし,目的のギリシャ文字を選択し ます.
または
• ctrl + gとし,文字に対応するキーを入力します. または
• 目的のギリシャ文字のTEX コマンドを入力します.
数式記号,大文字や小文字のギリシャ文字に対応するキー操作とTEX コマンドの詳細は付録B “ キーボードショートカット”を参照してください.
◮TEXコマンドを使って数式記号と数式文字を入力する 1. ctrlキーを押します.
2. 先頭のバックスラッシュ(\)や円記号は省略し,目的とする数式記号や数式文字のTEX コ
マンドを入力します. 入力後,ctrlを離します.
例えば,ctrlキーを押しながら,sigmaと入力します. プログラムはσを画面に入力します. プ ログラムが直接,認識できるTEX コマンドは付録B “キーボードショートカット”に記載されて います.
◮文字を数式文字に変換する
• 数式モードに変換する文字を選択し、数式モードに切替えます.
1. 数式/文字の切替えボタンは に代ります. プログラムは選択した文字を数式文字に変 換し,スペースを再調整します.
プライム記号を付ける場合は,次の事に注意してください. 上付き文字の機能を利用してy′を 作成できます. この場合の数式文字は若干,上にシフトしてサイズが小さくなります. しかし,数 式モードで,マウスを使ってプライム記号を入力すると文字の位置や,大きさは変更されません. このように同じプライム記号の入力でも,その作成方法によって画面表示に違いが生じます.
◮マウスでプライム記号を入力する
1. 数式テンプレートツールバーで上付き文字ボタン をクリック,または,挿入メニュー から上付き文字を選択します.
2. 記号パネルツールバーの,その他の記号パネルからプライム記号 をクリックします. 3. スペースバー,または,右矢印キーを押して上付き文字のモードから離れます.
◮キーボードからプライム記号を入力する
• カーソル位置が数式モードであることを確認して,左向きのクォーテーションマーク(’)の キーを押します.
プログラムはプライム記号を小さくし,上付き文字の位置に挿入します. 数式文字の位置に 移動して目的の数式記号を入力します.
5.2.2 数式記号と数式文字のプロパティ編集
数式記号と数式文字のプロパティ編集には第7章“編集のテクニックとツール”で解説されて いる標準的なクリップボードやドラッグ&ドロップの方法以外にも,いくつかの方法が用意され ています.
◮数式記号や数式文字のプロパティを編集する
1. 目的の数式記号や数式文字を選択するか,または,その右隣りにカーソルを配置します. 2. プロパティを選択します.
• 標準ツールバーからプロパティボタン をクリックします. または
• 編集メニューからプロパティを選択します. または
94 第5章 数式の入力
• ctrl +F5とします.
プログラムは文字のプロパティダイアログボックスを表示します. 3. 目的の編集を行ない, OKボタンをクリックします.
数式にアクセントを加える
数式記号や数式文字にアクセントを付けることができます. ほとんどの数式記号や数式文字には 文字のプロパティダイアログを使ってアクセントを付けます.
文字の上に付ける
文字の下に付ける
アクセントの中には入力モードを強制的に数式モードに変更するものもあります. 次に例を示し ます.
...o ....
o ⃗o
◮数式にアクセントを付ける
1. 数式記号や数式文字を入力します. または
目的の数式記号や数式文字を選択するか,または,その右隣りにカーソルを配置します. 2. アクセントを付けます.
(a)プロパティを選択します.
(b)文字のプロパティダイアログボックスから目的のアクセントを選択してOKボタンを クリックします.
または
アクセントをダブルクリックします.
いくつかのアクセントはキーボードから入力できます. 詳細は付録B “キーボードショートカッ ト”を参照してください.
◮数式アクセントを削除する
1. 目的のアクセント付き数式文字,または,数式記号の右側にカーソルを配置します.
2. プロパティを選択します.
3. 削除するアクセントの選択を解除します.
4. OKボタンをクリックします.
否定記号を付ける
数式文字や数式記号のプロパティを編集して否定形の記号を付けることができます. ただし,基 本的には否定関係の記号パネルを使います.
◮数式文字や数式記号を否定形にする 1. 目的の数式文字や数式記号を入力します.
または
既存の数式文字や数式記号を選択するか,その右側にカーソルを配置します. 2. プロパティを選択します.
• 文字のプロパティダイアログボックスで否定を選択します. または
• ctrlキー+ nを押します.
◮数式文字や数式記号から否定記号を削除する 1. 否定記号の右側にカーソルを配置します. 2. プロパティを選択します.
3. 文字のプロパティダイアログボックスで否定のオプションを外します.
4. OKボタンをクリックします.